防犯カメラをDIYで設置したいけど、大切な家の壁に穴開けたくない…。そう考えていませんか?両面テープで貼るだけで、本当に強風でも落下しないか不安になりますよね。
実は、壁に穴を開けないDIYで成功する一番の近道は、経験者のリアルな失敗談から学ぶことです。
この記事では、「テープでの落下」や「ソーラー式の充電不足」といった、よくある失敗事例とその完全対策を具体的に解説します。これを読めば、ありがちな落とし穴を回避しやすくなり、安心して取り付けに挑戦できます。
✅この記事を読むとわかること
- 防犯カメラDIYでありがちな具体的な失敗パターンとその原因
- 失敗しないための正しい道具(テープやマウント)の選び方
- 設置前に必ずやるべき事前準備(脱脂や日照・電波チェック)
- 安全性を高める確実な固定方法とリスク管理のコツ
【事例】防犯カメラ壁に穴開けたくないDIYのよくある失敗

「せっかく設置したのに、すぐに落ちてしまった」「いざという時に録画できていなかった」…。この章では、そんなDIYでありがちな4つのリアルな失敗事例を具体的に紹介します。まずは他者の経験から、潜んでいる落とし穴を学びましょう。
- 防犯カメラのDIY設置は、テープ選びや場所の確認を怠ると、落下や充電切れなどの思わぬ失敗に繋がります。
- これらのトラブルは、屋外に適した道具を選び、事前の下準備(脱脂や電波チェック)を徹底することで防げます。
- この記事では、経験者のリアルな失敗談を基に、ありがちな4つの落とし穴を具体的に解説します。
- さらに、それぞれの失敗を回避するための、今日から実践できる確実な対策方法もあわせてご紹介します。
失敗①:安い両面テープで固定したら、強風で落下した

「壁に穴は開けたくないし、ひとまずこれで大丈夫だろう」。そう考えて、家にあった両面テープで屋外に防犯カメラを設置した結果、数日後の嵐の朝、地面に転がるカメラを発見して愕然とする…。これは、DIYで起こりがちな典型的な失敗例の一つです。
手軽さが魅力の両面テープですが、その選択を誤ると、大切なカメラを危険に晒すことになります。
屋外の過酷さを甘く見た安易な選択
室内と屋外とでは、テープが置かれる環境が全く異なります。屋外は、容赦ない雨風や、夏場の強い紫外線、そして冬の厳しい低温に常にさらされるのです。
室内用のテープは、こうした過酷な環境を想定して作られていません。そのため、粘着剤が紫外線で劣化したり、雨水で接着力が弱まったりして、当初の固定力を維持できなくなります。結果として、ある日突然、何の前触れもなくカメラが落下してしまうのです。
見落としがちな壁との相性
さらに、テープの性能を最大限に引き出すには、貼り付ける壁の材質との相性も極めて重要になります。例えば、表面がツルツルしたタイルや金属ならまだしも、日本の戸建てで一般的なサイディングやモルタルの外壁は、表面に細かな凹凸があります。
このようなザラザラした面にテープを貼ると、テープと壁の間に隙間ができてしまい、実際の接着面積は見た目よりもずっと小さくなります。これでは、いくら「強力」を謳うテープであっても、本来の性能を発揮することはできません。
落下が招く「カメラの故障」以上の悲劇
もしカメラが落下してしまった場合、被害はカメラの故障だけでなく、万が一落下した先に人や車があった場合、思わぬトラブルにつながるリスクも考えられます。
数千円のテープ代を惜しんだばかりに、高額な修理費や治療費を支払うことになるかもしれません。テープ選びの失敗は、予期せぬ大きなリスクに繋がりかねないことを、心に留めておく必要があります。
失敗②:配管に固定したら、カメラの重みでグラついた

「壁がダメなら、雨どいの配管に固定しよう」。そう考え、ホームセンターで買ってきた結束バンドと汎用的なプラスチックの箱を組み合わせて、器用に取り付けたとします。手で触ってみると、がっちり固定されているように感じられるかもしれません。
しかし、ある強風の日、スマートフォンで映像を確認すると、画面が常にグラグラと揺れていて全く役に立たない…。これは、データとして実際に報告されている、DIY好きの方が陥りやすい落とし穴です。
「固定できたつもり」の落とし穴
手で揺すった程度の力と、自然の風が一日中カメラに与え続ける力とでは、その影響が全く異なります。一見するとしっかり固定されているようでも、風のような継続的な力が加わることで、取り付け部分のわずかな遊びや隙間が、カメラの大きな揺れとなって現れるのです。
例えば、あるDIY実践者の報告例では、配線を収めるための「露出ボックス」と「結束バンド」を組み合わせて固定したそうですが、これらは本来、カメラのように重量と重心が偏ったものを支える設計にはなっていません。良かれと思った工夫が、裏目に出てしまう典型例です。
なぜグラついたのか?2つの原因
この失敗の原因は、主に2つの「ミスマッチ」にありました。
原因1:重量バランスのミスマッチ
一つは、カメラ本体の重量に対して、固定具の強度が不足していた可能性です。汎用的なプラスチックの箱や結束バンドでは、屋外用の防犯カメラの重さを長期間、安定して支え続けることが困難な場合があります。
原因2:形状のミスマッチ
もう一つは、「円形」の配管に「平面」のボックスを固定しようとしたことによる形状の不一致です。接触面が「点」や「線」になってしまうため、いくら結束バンドで強く締め付けても、風の力を受けると回転するように動いてしまい、揺れの原因となります。
防犯にならない「揺れる映像」と二重投資の結末
常に映像が揺れている状態では、動体検知が誤作動を繰り返したり、不審な人物が映っても顔を正確に識別できなかったりします。これでは、防犯カメラを設置した意味がありません。
結局、この失敗を経験した方は、雨どいやポールへの設置に特化した「専用マウント」をインターネットで探し、買い直すことになりました。最初にかけた費用と時間は、残念ながら無駄になってしまったのです。
失敗③:ソーラー式を選んだが、日当たりが悪く充電不足に

「電源工事が不要で、電気代もかからないなんて理想的だ」。ソーラーパネル付きの防犯カメラは、そんな手軽さから非常に魅力的に見えます。しかし、その性能を最大限に引き出すための「条件」を見落としたまま設置してしまうと、やがて大きな後悔に繋がります。
期待を込めて設置したはずのカメラが、いつの間にかただの飾りになってしまう…。そんな悲しい事態は、なぜ起こるのでしょうか。
理想と現実のギャップ「日当たり」という盲点
ソーラーパネルは、その名の通り太陽の光エネルギーを電気に変える装置です。つまり、十分な発電量を得るには、パネル面に一定時間、直射日光が当たり続ける必要があります。
しかし、冷静に自宅を見渡してみるとどうでしょうか。防犯カメラを設置したい場所の多くは、玄関の軒下やカーポートの屋根の下、あるいは家の北側といった、そもそも直射日光が当たりにくい場所であることが少なくありません。日陰になる時間が長い場所に設置してしまえば、パネルは十分に発電できず、カメラを動かすための電力を賄うことはできないのです。
季節という名の静かな刺客
さらに、太陽の高さや日照時間は、季節によって大きく変動します。例えば、日照時間の長い春や夏に設置して、「問題なく動いている」と安心していると、思わぬ落とし穴にはまることがあります。
日差しが弱まり、曇りや雨の日が続く梅雨の時期。そして、太陽が低く、日照時間が一年で最も短くなる冬。これらの季節になると、消費電力が発電量を上回り始め、バッテリー残量は日に日に減っていきます。そしてついに、バッテリーが完全に切れて、カメラは沈黙してしまうのです。
「配線不要」のはずが、最も面倒な「手動充電」へ
バッテリーが切れてしまえば、残された道は一つしかありません。脚立を用意して高所にあるカメラを取り外し、家の中に持ち帰ってUSBケーブルで充電し、満タンになったら再び脚立で取り付ける…。
「電源工事不要」という最大のメリットに惹かれて選んだはずが、結果として最も面倒で危険を伴う「手動での充電作業」を定期的に繰り返すことになります。これでは、本来の「配線不要」というメリットを活かせなくなる場合もあります。
失敗④:Wi-Fiの電波が弱く、肝心な時に映像が途切れた

「自宅のWi-Fiを使っているのだから、敷地内ならどこでも繋がるだろう」。そう楽観視して、ルーターから最も離れた駐車場や、庭の隅にある物置にワイヤレスカメラを設置するのも、よくある失敗の一つです。
設置直後は問題なく映ったとしても、いざという時に限って映像が確認できない。そんな致命的な事態は、目に見えない電波の性質によって引き起こされます。
見えない壁が阻むWi-Fiの電波
スマートフォンが家のどこでも快適に使えるからといって、防犯カメラも同じとは限りません。Wi-Fiの電波は、壁やドア、窓ガラスといった物理的な障害物を通り抜けるたびに、その強さを失っていきます。
特に、電波を通しにくい鉄筋コンクリートの壁や金属製のシャッター、断熱性の高い複層ガラスなどがルーターとカメラの間にあると、電波は著しく減衰します。室内ではアンテナが3本立っていても、壁を2枚、3枚と隔てた屋外では、電波がほとんど届いていないケースは珍しくありません。
「接続中…」の表示がもたらす不安
この失敗が最も深刻な形で現れるのは、まさに「異常を検知した」その瞬間です。深夜、スマートフォンの通知音で目を覚まし、「人の動きを検知しました」というメッセージを確認。何事かと急いでアプリを開きますが、ライブ映像は一向に表示されず、画面には「接続中…」の文字が虚しく回り続けるだけ…。
録画データを確認しようにも、読み込みに失敗して再生できない。何が起きているのか全く分からず、ただ時間だけが過ぎていく。この状況は、防犯カメラがない状態よりも、はるかに大きな不安を掻き立てます。
“見えない”ことが最大のストレスに
不審者は本当にいたのか、それとも猫か何かの誤検知だったのか。もう立ち去ったのか、それともまだ家の近くに潜んでいるのか。映像で確認できないために、あらゆる悪い憶測が頭を巡り、疑心暗鬼に陥ってしまいます。
人々を安心させるために設置したはずの防犯カメラが、電波が届かないというたった一つの理由で、かえって住人の不安を煽るストレスの原因になってしまうのです。
【対策】失敗しない防犯カメラの壁に穴開けたくないDIY

先ほどの失敗事例は、正しい知識があればすべて防ぐことができます。この章では、それぞれの失敗を回避するための具体的な対策方法を徹底解説。「屋外に最適なテープは?」「専用マウントはなぜ重要?」といった疑問に、明確な答えを提示します。
対策①:屋外にはコレ!正しいテープの選び方と貼り方

先ほどご紹介したように、安易なテープ選びはカメラ落下の悲劇に直結します。しかし、これはテープそのものが悪いわけではなく、選び方と使い方に問題があるのです。
では、どうすればテープで安全かつ確実に防犯カメラを固定できるのでしょうか。ここでは、プロも実践する3つの鉄則をご紹介します。
テープ選びの鉄則「屋外用・超強力」を選ぶ
まず最も重要なのは、適切な製品を選ぶことです。ホームセンターやインターネットで探す際には、必ずパッケージに「屋外用」「耐候性」「防水性」といった表記があるものを選んでください。
具体的な製品の候補
ある情報によれば、例えば3M社の「VHB」シリーズや、「ゴリラ」ブランドの屋外用強力テープなどが挙げられます。これらは元々、建材の固定など工業用に使われることも多い信頼性の高い製品で、屋外の過酷な環境でも長期間その性能を維持できるように設計されています。室内用のものとは、価格だけでなく性能が全く違うのです。
プロは必ずやっている「脱脂」という下準備
高性能なテープを手に入れても、ただ貼るだけではその効果は半減してしまいます。接着力を100%引き出すために不可欠なのが、貼り付け前の「下準備」です。
なぜ脱脂が必要なのか
外壁の表面には、目には見えない排気ガスの油分や細かなホコリが付着しています。これらが残っていると、テープの粘着剤が壁にしっかりと密着できません。そこで、貼り付けたい場所を、まず固く絞った雑巾などで水拭きし、乾燥させた後、アルコール(消毒用エタノールなど)を含ませた布で丁寧に拭き上げます。この「脱脂」という一手間が、テープの接着力を劇的に向上させるのです。
接着力を最大化する貼り方のコツと維持管理
下準備が完了したら、いよいよ貼り付けです。ここでも、長期的な安全性を確保するためのコツがあります。
貼り方の工夫
テープはケチらずに、カメラの取り付けプレートの大きさに合わせて、縦方向と横方向に複数枚、十字を描くように貼ると強度が増します。貼り付けた後は、30秒から1分ほど、指で強く押し付けて壁面にしっかりと圧着させてください。
設置後の点検
一度設置したら終わりではなく、年に一度、台風シーズンの前などタイミングを決めて、テープに浮きや剥がれがないかを目視でチェックする習慣をつけましょう。もし少しでも異常があれば、面倒でも一度剥がして新しいテープで貼り直すことが、落下事故を防ぐ最善の策です。
対策②:重量と場所を考慮した専用マウントの重要性

結束バンドと汎用的な箱を組み合わせる工夫は、DIYの醍醐味の一つかもしれません。しかし、前述の失敗事例が示すように、防犯カメラのような重量物を屋外で確実に固定するには、その場しのぎの工夫がかえってリスクを高めることがあります。
では、グラつきや落下の不安から解放されるには、どうすれば良いのでしょうか。その答えは、非常にシンプルです。
遠回りに見えて一番の近道「専用マウント」
「餅は餅屋」という言葉の通り、防犯カメラを安全に固定するなら、「防犯カメラ専用」に設計されたマウントやブラケットを選ぶこと。これが、遠回りに見えて、結果的に時間もコストも節約できる最も確実な対策です。
専用マウントは、カメラの重量はもちろん、屋外で受ける風の力(風圧)なども考慮して設計されています。そのため、汎用品を組み合わせたものとは安心感が全く違います。最初は少し費用がかかるように感じても、買い直しのリスクやカメラ落下の被害を考えれば、決して高い投資ではありません。
ポールや配管には「ステンレスバンド式」が最適解
特に、雨どいやカーポートの柱といった円柱・角柱にカメラを取り付ける場合、「ステンレスバンド式」のマウントが最適解となります。なぜなら、円形の配管にも四角い柱にも、バンドを巻き付けて均等な力で締め上げることができるため、グラつきを根本から防げるからです。
このタイプは、付属のステンレス製バンドを対象物に巻き付け、ネジをドライバーで締め込むだけで、誰でも均等な力でがっちりと固定できます。円形の配管と平面の取り付けプレートを直接固定しようとして失敗した事例とは異なり、マウントが配管の曲面に沿うように設計されているため、グラつきの心配がありません。
万が一に備える「フェイルセーフ」という考え方
完璧な固定を目指すことはもちろん大切ですが、熟練のDIY実践者は、さらにその先を見越した安全対策を取り入れます。それが、「もし万が一、メインの固定が外れてしまったら」と想定する「フェイルセーフ(二重の安全対策)」という考え方です。
具体的な方法
やり方は簡単です。カメラ本体のストラップホールなどを利用して、マウントや固定先の配管・柱に、ステンレス製の「落下防止ワイヤー」をもう一本繋いでおくだけです。ホームセンターなどで数百円で手に入るこのワイヤーが、万が一の事態にあなたの大切なカメラと、その下にいる人や物を守る”命綱”となります。
対策③:電源の確保術!ソーラー・バッテリー式の注意点

「配線不要」という言葉は、DIYを行う上で非常に魅力的です。しかし、その手軽さの裏に潜む「電源」の問題を解決しなければ、前述のような「充電切れ」という失敗は避けられません。
ソーラー式やバッテリー式のカメラを真に「配線不要」の便利なツールとして活用するためには、購入前の念入りなシミュレーションと、ご自身の環境に合わせた製品選びが不可欠です。
ソーラー式成功の鍵は「日照シミュレーション」
ソーラー式の防犯カメラが安定して稼働できるかどうかは、ひとえに「設置場所の日照時間」にかかっています。これを事前に確認することが、成功への第一歩となります。
ご自身でできる簡単な確認方法
まずは、カメラの設置を検討している場所に立ち、晴れた日にスマートフォンのコンパスアプリなどで方角を確認してみましょう。最も理想的なのは、一日を通して太陽の光を受けやすい「南向き」の壁面です。
さらに、朝・昼・夕と時間を変えて、実際にその場所にどれくらいの時間、直射日光が当たっているかを観察します。特に太陽が低くなる冬場でも、最低3〜4時間以上の直射日光が見込めるかどうかが、安定稼働のための重要な判断基準となります。
バッテリー式の真実を見抜く「レビュー活用術」
一方、バッテリー式のカメラを選ぶ際に注意したいのが、メーカーが提示する「最大〇ヶ月稼働」といったスペック表示です。これはあくまで、検知回数が非常に少ないなど、理想的な条件下での数値であることがほとんどです。
実利用での消耗具合を知るには
そこで役立つのが、実際にその製品を使用しているユーザーによるレビューです。購入サイトのレビュー欄などで、「人通りの多い玄関に設置したら1週間でバッテリーが切れた」「動体検知の感度を『高』に設定したら、消耗が激しい」といったリアルな声を探してみましょう。ご自身の利用環境と似たような使い方をしている人のレビューを参考にすることで、より現実に近いバッテリーの持続時間を予測できます。
究極の選択肢「ソーラーパネル分離型」という発想
「カメラは日陰の軒下に設置したい。でも、ソーラーパネルにはしっかりと太陽光を当てたい」。そんなジレンマを解決してくれるのが、「ソーラーパネル分離型」の製品です。
これは、カメラ本体とソーラーパネルが数メートルのケーブルで繋がっており、それぞれを別の場所に設置できるタイプです。この製品を選べば、カメラは最適な監視場所である日陰に置きつつ、ソーラーパネルだけを日当たりの良い屋根の上や壁面に設置する、といった柔軟な運用が可能になります。
対策④:設置前の電波チェックと中継器の活用法

前述の通り、Wi-Fiの電波が届かなければ、ワイヤレス防犯カメラはただの箱になってしまいます。「設置してから繋がらないことが発覚した」という最悪の事態を避けるため、事前の電波チェックは必須の作業です。
ここでは、誰でも簡単にできるチェック方法と、電波が弱い場合の具体的な対策をご紹介します。
1分でできる「スマホを使った電波強度チェック」
最も簡単で確実なのが、お使いのスマートフォンを使った事前チェックです。防犯カメラを設置したいと考える場所に実際に立ち、その場所でスマートフォンのWi-Fiアンテナ表示が何本立っているかを確認してください。
判断の目安
もし、アンテナの本数が最大値の半分以下であったり、本数が不安定に増減したりするようなら、その場所はワイヤレスカメラの設置には電波強度が不足している可能性が高いと判断できます。このわずか1分のチェックが、後の大きなトラブルを防ぎます。
電波を届ける「助っ人」メッシュWi-Fiと中継器
電波が弱いと判断された場合でも、諦める必要はありません。通信環境を改善するための強力な「助っ人」がいます。
メッシュWi-Fi
複数のアクセスポイントを設置し、家全体を網の目のようにカバーする技術です。家が広い、あるいは階数が多くて電波の死角が多い場合に特に有効で、どこにいても安定した通信環境を構築できます。
Wi-Fi中継器
既存のルーターが発する電波を受け取り、より遠くまで届けてくれる機器です。比較的安価に導入できるのが魅力ですが、屋外に設置する場合は、必ず「屋外対応」の防水・防塵性能を備えたモデルを選んでください。
通信環境の「大元」を見直すという選択肢
中継器などを追加するだけでなく、通信環境の「大元」であるWi-Fiルーター自体を見直すことも、根本的な解決に繋がります。
例えば、家の隅に置かれているルーターを、可能な限り家の中心に近い、見通しの良い場所へ移動させるだけでも、屋外への電波状況が大きく改善されることがあります。また、何年も前に契約した古いルーターを使用している場合は、最新の通信規格(Wi-Fi 6など)に対応した高性能なルーターに買い替えることも、非常に有効な対策の一つです。
もっと詳しく知りたい方へ
「今回はDIYの具体的な失敗事例とその対策に焦点を当てて解説しました。防犯カメラの設置に関わる法律やプライバシーの問題、機種ごとの電気代など、より幅広い知識については、以下の総合ガイドで詳しく解説しています。」
→ あわせて読みたい: 【防犯カメラ】壁に穴開けたくない賃貸・戸建て対応完全ガイド
防犯カメラ設置で壁に穴開けたくない・DIYの失敗と対策【まとめ】

- 室内用テープは屋外の雨風や紫外線で劣化し、カメラ落下の原因となる
- 凹凸のある外壁は、両面テープの接着面積を減らし本来の性能を発揮させない
- テープでの固定失敗は、落下物による人や車への二次被害を招くリスクがある
- 結束バンドなど汎用品での固定は、カメラ重量や形状の不一致でグラつきやすい
- 映像の揺れは動体検知の誤作動を招き、防犯カメラとしての役割を果たさない
- 軒下や北向きの壁など日照不足の場所では、ソーラー式カメラは充電されない
- 梅雨や冬場など日照が減る季節は、ソーラー式のバッテリー切れリスクが高まる
- 壁などの障害物が多いと、屋外ではWi-Fiの電波が著しく弱まることがある
- 映像を確認できない状況は、カメラがない時以上の大きな不安を生む
- 屋外固定には3MのVHBテープやゴリラテープといった、耐候性の高い製品を選ぶべきだ
- テープの接着力を最大化するには、貼り付け前の壁面の清掃と「脱脂」が不可欠である
- カメラの重量や設置場所に合わせて設計された「専用マウント」が最も確実な固定方法だ
- 雨どいやポールには、ドライバーで締め付ける「ステンレスバンド式」マウントが最適である
- メインの固定とは別に「落下防止ワイヤー」を併用すると、万が一の事態を防げる
- ソーラー式を選ぶ際は、設置場所の季節ごとの日照時間を必ず事前に確認する
- カメラとパネルが分離したタイプは、日当たりの良い場所にパネルだけを設置できる
- カメラ固定前にスマートフォンで設置場所のWi-Fi電波強度をチェックすることが重要
関連リンク
この記事で解説した技術的な対策に加え、より安心して防犯カメラを設置・運用するために役立つ、信頼性の高い公式サイトをいくつかご紹介します。
個人情報保護委員会|防犯カメラとプライバシー
防犯カメラを設置する際に最も注意したいのが、ご近所の方のプライバシーへの配慮です。こちらのサイトでは、個人情報保護法に基づいたカメラの設置・運用に関する公式なガイドラインを確認できます。トラブルを未然に防ぐため、一度は目を通しておくことをおすすめします。 個人情報保護委員会ウェブサイトはこちら
警察庁|住まいる防犯110番
「そもそも、なぜ防犯カメラが必要なのか?」という問いに、客観的なデータで答えてくれるのが警察庁の公式情報です。住宅への侵入窃盗の手口や発生状況などを知ることで、ご自宅のどこに防犯対策が必要か、より具体的に考えることができます。 警察庁「住まいる防犯110番」はこちら
NITE|製品の事故事例データベース
設置の失敗だけでなく、製品自体の不具合による事故(発火・発煙など)のリスクも知っておくことが重要です。こちらのサイトでは、実際に報告された製品の事故事例を検索できます。「カメラ」や「リチウムイオン電池」などで検索し、安全な製品選びの参考にしてください。 NITE「事故事例データベース」はこちら
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